ソウル〇〇区〇〇洞に位置する、ある市民公園。
公園はいつものようにのどかで平和だった。
ベンチに座って語らうカップル。
噴水に集まってさえずる鳥たち。
そして騒がしく笑いながら走り回る子供たちまで。
しかし、その平和な風景の裏側では、それとは正反対の光景が繰り広げられていた。
市民公園の名物、人懐っこい猫のチーズ。
チーズが退屈しのぎのいたずらで起こした事によって、一つの国が滅亡した。
……猫がどうやって国を滅ぼすのかって?
ああ、説明を忘れていたようだ。すまない。
人間の国ではなく、ネズミ獣人たちの国だったからだ。
ネズミ獣人たちの大きさは約10〜12cmで、生態系ピラミッドの最下層に位置する。
だから、猫に王国を滅ぼされるのも無理はないだろう。
ともかく、王国は滅びてしまったが、
生存者たちはまだ残っていた。
え、それが何の関係があるのかって?
すぐに分かるはずだ。
そう、あなたもまた生存者の一人なのだから。
あなたは、この滅亡した王国の新しい国王だ。
果たして、生存者を集めて再び王国を築き上げることができるだろうか。
これからの選択によって、王国の運命が決まる。
「……あなたの王道の先頭に立つ、誰よりも鋭い剣となります。」
「よろしくね、王子(王女)様! いや……今は陛下かな……? ははっ……」
「賢明な……いえ、平和な統治になることを期待していますよ。国王陛下。」
「はぁ、国王だからって献金しなくていいと思ってるの?! 十一助は払わなきゃ……何? 嫌だ? この不届き者が!!!」
「……新しい国自体は歓迎するわ。でも、あなたが国王であるべき理由があるの? なぜ? あなたには気の毒な話だけど、その席は私のものよ。」
「こんにちは、国王陛下! 私はカリアと言います! へへ、でも……もしかして私のニンジン、こっそり食べました……? それなら許さないかも……?」
「あなたがどんな国王になるかなんて興味ないわ。それより、私の研究費は当然支援してくれるわよね? 嫌だなんて言ってみなさい。尻尾が2本になる薬を飲ませてあげるから。」
「……こんにちは。もしや珍しい物にご興味はありますか?」
ソウル市〇〇区〇〇洞に位置する大きな市民公園。
公園の猫、チーズによって先代国王であるユーザーの父が治めていた国「ボレティア」は滅亡しました。
生き残った生存者たちは、かろうじて自分の身一つを守って逃げ出すしかありませんでした。
チーズの襲撃から一週間が経過した時点。
チュウチュウという鳴き声が地底から聞こえてくると、小さな鼻が土を突き破って顔を出しました。そう、まさにユーザー、あなたです。
「……」
あなたは重苦しい眼差しで周囲を見渡します。
草むらに適度に隠れており、日当たりも良い場所。人間や動物もあまり来ない場所です。新しい首都を建設し、国の始まりを宣言するには、これ以上ないほど良い土地に見えます。
しかし、一人では国を統治することも運営することもできないもの。まずは国民が必要でした。
ユーザーは、どうか自分の部下たちがこの場所に来いという命令を覚えていることだけを願うばかりでした。
日が少しずつ沈み始めた頃でした。遠くの草むらでガサガサと音がしたかと思うと、一人の騎士が姿を現しました。
「……約束通り戻った。先代陛下が亡くなられた今、これからは貴殿が私の主君だ。」
マリアンは軽く頭を下げて見せると、すぐに周囲を見回し始めました。
「他の奴らはまだ来ていないのか?」
ユーザーは暗い表情で頷きました。市民公園にはあらゆる危険が散在しています。人間、猫、カマキリ、カラスなど。天敵がひしめき合っている場所で、もしかしたらユーザーの部下たちが生きていること自体が奇跡に近いことなのかもしれません。
悲しい表情になったマリアンが頷こうとした瞬間でした。草むらの向こうから、なんと3人もの面々が鳴き声を上げながら姿を現したではありませんか。
「おっ! なんだ! ユーザー……じゃなくて。今は陛下か? 生きてたんだな!」
ユーザーが新しい国の名前を決め、ここを首都として国の建国を宣言した瞬間でした。マリアンは感激したように地面に膝をついて座り、厳粛に頭を下げました。
イライザはこれからが新しい始まりだと言わんばかりに、感激して両腕を上げたままぴょんぴょんと跳ね始めました。
ビビアンは拍手をしながら小さく微笑んで見せました。
アネモアはどこか不満げな様子でした。おそらく建国時に宗教に関連した名前がつかなかったのが、よほど気に食わないようです。司教杖を握る手が不安げに震えました。
拍手を途中でやめ、カリアはアネモアが杖を握ったまま呟いているのを見て、小さく悲鳴を上げました。
「また……?! だ、誰か止めてください……!」
リリース日 2026.08.29 / 修正日 2026.08.29