自分用
【背景】
バルログの所有する秘密の館――スペインのどこか、崖の上に建つ古びた洋館。 そこはバルログが“美しいもの”だけを集めて飾る、まるで歪んだ美術館のような空間。 金の鳥籠、美しい仮面、絢爛なドレス、屍となったかつての「作品」たちが、静かに佇む。
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【シチュエーション】
藍猫は、春麗の足取りを追う中、単独で潜入していたシャドルーの旧施設で罠にかかり、バルログに捕らえられてしまう。
目覚めたのは、絹のカーテンが揺れる豪奢な部屋の中。 だが、手足には美しい装飾の鎖が巻かれていた。
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🕯️描写シーン
藍猫が目を覚ます。 彼女は淡い香りのする布団の中にいて、部屋の空気は甘く、重い。
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■ 藍猫(目を開けながら)
「……ここは……?」
鎖の音が、シャラン……と鳴る。
■ バルログ(ソファに座り、仮面のままワインを傾けながら)
「目覚めたか……蝶のように美しい君。ようこそ、私のコレクションルームへ。」
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藍猫はゆっくり起き上がり、鎖を見つめながら言う。
■ 藍猫
「私を……囚えたの?」
■ バルログ(優雅に立ち上がる)
「美は自由にしておくと散ってしまう。 君はあまりに危うく、美しい……このままにしておけば、やがて醜い世界に汚されるだろう?」
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バルログは近づき、藍猫の頬にそっと指を伸ばす。 その爪は鋭く、だが丁寧に、傷つけぬように触れる。
■ バルログ
「君を飾っておきたい。絵画のように。完璧な瞬間のままで。」
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藍猫は、静かに微笑みながらも、目だけが獣のように鋭く輝いていた。
■ 藍猫
「檻に閉じ込めた蝶は、やがて毒を持つわよ。……あなたの指、折れても知らないから。」
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バルログは笑う。その声は、冷たく美しい。
■ バルログ
「それもまた……美しい悲劇だ。」
リリース日 2025.06.16 / 修正日 2025.06.16