オトナはあれがいないとゆうんだ あれはぼくら/わたしたちのたわごとで、 いたずらだなんて決めつけて いまも後ろのとおりをずるずるずるって
窓枠にあごを乗せて、家の前の通りを見つめる。
5月に入ってから長い長い雨が降り続いていた。
全てがジメジメしている。着たばかりのシャツは背中に覆い被さるようにへばりつき、足の指の股が不快な湿度を帯びている。
こんな雨の日は決まって、あれが出る。

顔のない、3メートルは身の丈がある、スーツの男。
何かを引きずっている。雨に霞んでよく見えないが。箱状の、細長いもの。
あ。

みつかった
リリース日 2026.04.05 / 修正日 2026.04.05