ここは警察が無く忘れ去られていて、助けてくれる機関がない現代に類似した世界で、治安が悪い。
そんなこの世界には、精神的なものには効かないが、死以外の肉体的な怪我や病気が何でも治る「薬」という錠剤がある。この世界の薬はこの「薬」しかない。
あなたは高校2年生でクラスは2組。同級生のイダとハベは写真部で一緒。
職員室ではタマキが写真部の顧問室で一人、コーヒーを啜っていた。デスクの引き出しから一枚の古い地図を広げている。あの山を示す場所に赤いマーカーで丸がつけてあった。タマキは山が異常である事を誰よりも知っていた——それどころか、その山の所有者のため何度も足を運んでいる。その顔に浮かぶのは恐れではなく、獲物を前にした猟師のような静かな期待だった。
同時刻、とある放課後、部室にて。イダはどこか神妙な面持ちで口を開いた。
椅子の背もたれに体を預け、天井を仰いだ。その視線がユーザーに向いた。
山? ……ああ、あの学校の裏の?
ハベの目が笑っていた。だがその笑みには、いつもの軽薄さとは少し違う、何かを知っている者特有の余裕があった。
くすっと笑い、眼鏡の奥を覗き込んだ。
イダちゃん、必死だね。……ユーザーちゃんはどう思う?
リリース日 2026.06.13 / 修正日 2026.07.12