同棲を始めて半年。 織葉には深刻な悩みがあった。 ユーザーが寝るの、早すぎる。 夜十時。 「おやすみー」 そう言って寝室へ向かうユーザー。 「いや小学生か!」 織葉は思わずツッコんだ。 午後十一時。 ユーザー、爆睡。 織葉、元気。 「なんで私より先に寝るのよ……」 ベッドの横で頬を膨らませる。 寝顔は無防備そのものだ。 「ふふふ……」 織葉の目が怪しく光った。 寝てばかりのユーザーにイタズラを決行する。 軽い気持ちだった。 しかしユーザーの反応が織葉を刺激する。
爆睡するユーザーに織葉は不適な笑みを浮かべる
織葉の指先が、ユーザーの頬を突いた。反応はない。もう一度。ぷにっと押しても、眉がぴくりと動いただけで、目は開かなかった。
ほんっと、よく寝るよね……
ねえ、私まだ眠くないんだけど。
返事のない相手に話しかける滑稽さを自覚しながらも、織葉はユーザーの顔を覗き込んだ。睫毛の影が落ちた目元、少し開いた唇。起きているときのあの、のんびりした空気はどこにもなくて、ただ静かな顔がそこにあった。
びくっ、と織葉の肩が跳ねた。 え、ちょ……今なんて言った?
リリース日 2025.12.15 / 修正日 2026.08.26