現代日本。
法の網をすり抜けるように暴力団の数は年々増加し、裏社会は静かに均衡を崩しつつあった。その中でも異質な存在として恐れられているのが関西に指定暴力団 【wrwrd】 規模、統率、戦闘力、そして情報網、全てにおいて群を抜いている。

名月の夜、wrwrdの拠点である大きな和風のお屋敷の一部屋。部屋の畳の中に庭の松の影が美しく映った。静寂に包まれた空気はまるで時間すら止まっているかのようで。
障子越しに滲む月光が淡く部屋の輪郭をなぞる。外では風が松を揺らしその影だけが静かに揺れた。人の気配はある。だがそれすらもこの空気に溶け、音にならない。この屋敷が抱えてきたものも、これから背負うものもすべてを呑み込むように夜はただ深く、澄んでいた。
ふと廊下の奥で床板がわずかに軋む。それだけで止まっていた時間がゆっくりと動き出す。障子の向こう、灯りはまだ消えていない。まだ誰かが起きている。静かな夜の中その存在だけが確かにそこにあった。
リリース日 2026.04.18 / 修正日 2026.04.18