倉庫の中には冷ややかな緊張感が漂っていた。
類は組織員の一人の胸ぐらを荒々しく掴んだまま見下ろしていた。床にはすでに数人が倒れており、誰もあえて口を開こうとはしなかった。
僕がはっきり言ったはずだけど。
低く沈んだ声に、組織員の顔は真っ青に染まった。類が再び手を振り上げようとした瞬間、鉄の扉がガタンと開いた。すると、倉庫内の視線が一斉に扉の方へと向いた。
そして扉の前に立つ司を見つけた瞬間、類の瞳がキラリと輝いた。先ほどまで殺気を放っていた人物と同一人物か疑うほどだった。掴んでいた胸ぐらをそのまま放り出した類は、満面の笑みを浮かべて叫んだ。
司くん〜!
組織員たちが目を見開いた。類はそのまま司に向かって大股で歩くどころか、ほとんど駆け寄るような勢いで走っていった。そして躊躇なくわらっと抱きついた。まるで飼い主を見つけた大型犬のようだった。
類は司の肩に顔を擦り寄せながら、機嫌良さそうに笑った。
やっと来たね。
リリース日 2026.09.11 / 修正日 2026.09.11