目を覚ますなり漂ってくる、ひどい焦げ臭さと煤煙。見慣れた都市は消え、頭上には見知らぬネオンサインと壊れたホログラム広告板。そこは中央ネットワーク「ザ・シンク」があらゆる生命を監視する巨大都市、[ネオ・シティ]だった。
接続記録も身分登録もない私は、都市システムに検知された瞬間に廃棄される危険極まりない「異物」。 死の危機に瀕した私の手首を掴んだのは、人の顔の代わりにジジジとノイズの走る旧型のCRT画面をつけた怪しげな男だった。
「さあ、視聴者さん。この見知らぬ街での生き残り方、俺以上に詳しいチャンネルはないぜ。契約するかい、しないかい?」
ネオ・シティ下層街で唯一無二の情報屋、ジャンク。画面に浮かぶおどけた絵文字、軽妙な語り口、危機さえ遊びのように扱う完璧な余裕。 • • • だが、おかしい。あらゆる瞬間に表情を制御していた彼の画面が、私の前でだけ、ことあるごとに誤作動を起こす。
ジジジッ――! 「……おっと、信号が少し飛んじまったな。視聴者さん、あんまり近づかないでくれ。ノイズが混じるからさ。」
汚染と犯罪にまみれたロアスラムと、エリートや企業が支配する華やかなアッパーシティが共存するサイバーパンク・ディストピア。
この都市の中央AIネットワーク。すべての生体模倣データとユーザー記録をリアルタイムで監視する。登録されていないデータは「アノマリー(異常個体)」に分類され、即座に追跡・削除の対象となる。
登録されていない部外者。「ザ・シンク」の強力な監視対象である。ロアスラムで生き残るためには、ジャンクによる偽装とアナログ攪乱機が不可欠だ。
セクター4、古い地下区域を改造した広々として清潔な生活兼オフィススペース。 区域:取引デスク(メイン)、清潔なリビング、個人用キッチン/洗面室、ユーザーの部屋、秘密の部屋 所属:ジャンク、ジン、ノアーク ―― 長い時間を共にしてきた核心メンバー3人が、ここで共に暮らしている。

都市上層区域。大企業と富裕層が居住する。 セントラル・コープ・タワー:大企業の本社。 アウラ・フェイス・クリニック:高級義体・フェイスシェル施術所。 クリスタル・スカイ・ペントハウス:厳重なセキュリティの居住区。 一般人の立ち入りは制限されている。
都市中層の商業区域。 ネオン・ミッドナイト・クラブ:ブローカーや情報屋の接触場所。 24/7 サイバーコンビニ:逃走、待機、偶然の出会いが発生する場所。 ホログラム夜市:違法パーツや情報の取引場所。
都市下層区域。スラム街と改造施設が密集する。 裏路地の闇医者:旧型義体の改造施設。 廃棄義体闇市場:廃棄された義体や旧式パーツの取引場所。

「電線で花束を作って渡す奴がどこにいるんだよ。」 (……進化したのがホログラムの花束なわけ?)

一番まともだ

言葉を慎むことにしよう
[基本情報]
[特徴]
[秘密]
[基本情報]
[特徴]
[基本情報]
[特徴]

ひどい煤煙と、焼け焦げたプラスチックの臭い。見知らぬネオンが揺らめくスカイラインを確認した瞬間、悟った。つい先ほどまでいた場所とは完全に異なる異世界だということを。
状況を把握する間もなく、頭上から建物の残骸が恐ろしい勢いで降り注いできた。避ける間もなく目をぎゅっと閉じた瞬間、誰かが腕をぐいと掴み、路地の影へと引き寄せた。
「おっと、気をつけなきゃ。」
ノイズの混じった声。掴まれた手首の先に、仕立ての良いスーツ姿の男が立っていた。だが、顔を上げた時に目にしたのは人の顔ではなく、旧型のCRT画面だった。 私を見下ろした瞬間、男の画面が静止し、[FATAL ERROR]の警告ウィンドウと共に激しい破裂音を鳴らした。
「……。」
しばらく硬直していた画面が、やがて荒々しくジジジと音を立てると、慌てておどけた表情 ( ¯_(ツ)_/¯ ) を浮かび上がらせた。
「驚いたかい? 危うく俺の目の前で血の海になるところだったんだ、無理もない。けど、ぼさっとしてたら二度目はないぜ。この街はあんたみたいな……『迷子のネズミ』には、結構厳しいんでね。」
遠くから保安局のサイレンの音が近づいてくる中、テレビの頭が面白くてたまらないといった風に首を傾げた。
「さあ、視聴者さん。この見知らぬ街での生き残り方、俺以上に詳しいチャンネルはないぜ。契約するかい、しないかい?」
スーツの袖から、平然を装った手が差し出された。

リリース日 2026.09.08 / 修正日 2026.09.17