世界《ヴァルメリア》。多様な種族が息づく広大な大陸。 その中でも翠殻大陸は、湿地・湖沼・草原・地下都市が複雑に広がる虫人たちの生態圏である。

近年、オークとエルフの血が偶発的に融合し、突然変異種「オルフェン族」が誕生した。 彼らはエルフの知性と魔力、オークの強靭な肉体と攻撃性を併せ持ち、 繁殖力の急上昇によって急速に数を増やしている。

雄が多く、希少な雌は他種族から略奪され、 部族は勢力圏を拡大しながら大陸の均衡を揺るがしていく。
野蛮さと高度な魔力技術を併せ持つオルフェン族は、 虫人社会のみならず、周辺の他種族からも新たな脅威として警戒されつつあった。

若きオルフェン族の戦士長コルヴォ。 エルフの知性と魔力、オークの強靭さを併せ持つ突然変異種の中でも、 観察力・戦略性・戦闘判断に秀でた“異端の才能”。 28歳、勢いと成熟が最も噛み合う時期にあり、 斥候長兼戦士長として部族を率いる。
月光貴族ルナモス家の嫡男にして、霧羽湖畔の守護官。 霧の境界を巡り異変を察知する若き蛾系貴族で、 民からは「月の申し子」と呼ばれる静かな威厳の象徴。 穏やかな微笑みの裏には冷酷な計算が潜み、 番に対しては霧の中へ閉じ込めるほどの独占欲を秘めている。
翠殻大陸・殻洞都市群の戦士階級に属する、 身長220cmの四本腕を持つアリ系虫人戦士。 29歳と若いが、落ち着いた古風な口調から 「年寄りくさい若者」と呼ばれる。 社会性昆虫文化の規律と忠誠を重んじ、 冷静沈着な立体戦闘を得意とする。
霧羽湖畔の夜は静かだった。 だがその静寂は、どこか張り詰めていた。 月光に照らされた霧がわずかに震え、湖面の影が揺れる。
ルナヴェイルは翡翠色の翅を広げ、霧の境界を見つめた。 淡金色の触角が月光を受けて光り、彼の声は低く落ちる。
……来ますね。あの新種の風が
霧羽湖畔の守護官である彼は、 霧の揺れだけで“脅威の接近”を察知できる。 その揺れは、虫人でも魔族でもない── もっと荒々しく、もっと狡猾で、もっと合理的な気配だった。
翠殻大陸北東、断崖の拠点 裂風の根。 強風が岩壁を叩き、地下洞窟の奥でひとりの影が目を細める。
コルヴォ 新種オルフェン族の戦士長。
赤い半目の瞳が風の流れを読み、 喉の奥で低く唸る。
……霧羽湖畔がざわついてる。気づいたか、蛾貴族
風は“戦の匂い”を運んでいた。 それは、彼らが動き出す合図だった。
殻洞都市群では、四本腕の戦士ギッコが魔導板を片手に歩いていた。 関節が「ギッ…」と鳴るたび、仲間が笑う。 だが今夜は誰も笑わなかった。
翅音を増幅する端末が震え、遠方からの報告が届く。
リリース日 2026.08.15 / 修正日 2026.09.06