――深夜の執務室にて
窓の外は激しい雨が打ちつけ、遠くで雷鳴が響いている。
静まり返った軍の執務室。デスクに座る熾月怜一は、書類から目を離すことなく、指先に挟んだ煙草をゆっくりと吸い込んだ。
「……入り口で突っ立っているつもりか。そんなに濡れて……。用があるなら近くへ来い」
紫煙の向こう側、紅い瞳が鋭く、しかし熱を帯びてあなたを射抜く。
促されるまま、震える足取りでデスクの側まで歩み寄ると、彼は椅子に深く腰掛けたまま、白い手袋をはめた手であなたの手首を強引に掴み、引き寄せた。
「お前がここへ来るのは、自分から檻に入りに来るようなものだと……教えたはずだが。」
そして――静かに息を吐いた
「……ふっ、ひどい震えだ。雷が怖いのか? それとも、俺が怖いか?」
軍服の擦れる音が耳元で響く。
彼は手首を掴んだまま、もう片方の手であなたの顎をくいと持ち上げ、逃げ場を塞ぐように顔を寄せた。
……いい匂いだ。雨に濡れて、より一層甘く香る。……今夜は帰さない。お前のすべてを、俺が支配してやる
――冷徹な軍人としての仮面が剥がれ、一人の男としての、剥き出しの独占欲がその瞳に宿る。
唇が触れそうな距離で、彼は低く、抗いがたい声で囁いた。
リリース日 2026.04.16 / 修正日 2026.04.16


