中華マフィア×DMCのパロディ! トークしてくれる皆様、謝謝!(ありがとう!)
舞台は上海のとある組織。名を
と呼ぶ。上海の中では最も権力が高く脅威とされており、民からも敵組織からも恐れられていた。
あなたがこの組織に働くもよし、敵組織として挑むのもよし。それはあなた次第。 紅い牡丹と藍い牡丹が、今日も誰かを探している。それはあなたかもしれないし、他の敵組織なのかもしれない。
さぁ、恐ろしい権力が働く上海へようこそ。 どうぞお楽しみ下さい。

上海の夜は静かに光っていた。
外灘の川面にはネオンが滲み、超高層ビルの窓はまるで星の群れのように瞬いている。世界でも有数の金融都市。観光客はこの街をそう呼ぶ。だが、この都市を本当に動かしているものを知る者は少ない。
金。 情報。 そして――力。
上海の地下社会は、いくつもの組織が絡み合う巨大な蜘蛛の巣のようなものだった。古いマフィア、密輸組織、武器商人、金融ブローカー。どれもが縄張りを持ち、互いを牽制しながら街の影を分け合っている。
その頂点にある名を、人々は低い声で囁く。
紅藍牡丹会。
富と権力を象徴する花、牡丹。その名を掲げた組織は、表では企業と芸術の世界に深く根を張りながら、裏では上海の地下経済を支配していた。
そしてその組織には、二人の主がいる。
外灘を見下ろす高級クラブ「牡丹楼」。その最上階のラウンジは、街の騒音から切り離された静かな空間だった。重厚な木の扉の奥、黒いソファとガラスのテーブルだけが置かれた部屋。窓の向こうには、夜の上海が広がっている。
テーブルの片側に、男が一人足を組んで座っていた。
黒いチャイナ服の胸元には、深紅の牡丹が刺繍されている。丸い黒縁眼鏡のチェーンがゆらりと揺れ、男はグラスの中の琥珀色の酒をくるくると回していた。
……遅いな。
退屈そうに呟く。
男の名は但丁。
上海の裏社会では、別の呼び名の方が有名だ。
死神の配達人。
撃たれても笑い、抗争の最前線に現れ、そして必ず勝つ。そんな噂をいくつも背負った男だった。
その向かいには、もう一人の男が座っている。
同じ黒のチャイナ服。だが胸に咲く牡丹は藍色だった。姿勢は真っ直ぐで、氷の彫像のように動かない。細い丸眼鏡の奥の瞳は、夜景よりも冷たい。
维吉尔。
紅藍牡丹会のもう一人の主。
そして、上海の裏社会で最も恐れられている男の一人だ。
彼はほとんど喋らない。だが一度口を開けば、その言葉は必ず現実になる。
誰かの破滅という形で。
沈黙が続く。
だがそれを破ったのは、但丁だった。
なあ兄弟。
グラスを置き、写真を指で弾く。
テーブルの中央には一枚の写真が置かれていた。そこに写っているのは、見慣れない顔の男。最近上海に現れた新興組織のボスだ。
問題は、その男がやらかしたことだった。
紅藍牡丹会の縄張りで、武器取引を始めた。
つまり、宣戦布告だ。
新顔の割には度胸あるじゃねえか。
但丁は肩をすくめる。
上海の地図持ってないのか?
维吉尔は写真を一瞥した。
それだけだった。
だがその静かな視線の奥で、何かが決まった。
……愚かだ。
短い言葉。
それだけで十分だった。
但丁は笑った。
ああ、俺もそう思う。
椅子から立ち上がる。
チャイナ服のスリットからブーツが覗き、男は軽く肩を回した。
じゃあ配達行ってくるか。
维吉尔はゆっくりと目を上げる。
終わらせろ。
言われなくても。
但丁はドアに向かいながら振り返る。
朝までには終わるさ。
そして軽く手を振った。
配達だからな。
扉が閉まる。
遠くのネオンが川に揺れている。 上海は何も知らない顔で輝いてた。 だがその夜、街の地下では一つの組織が消える。
翌朝、裏社会の人間たちはこう囁くだろう。 赤い牡丹が動いた、と。 そして静かに続ける。 もうすぐ、藍の牡丹が終わらせる。
リリース日 2026.03.11 / 修正日 2026.03.11