昼下がりの見世は、まだ宵の賑わいには遠く、どこか穏やかな空気に包まれていた。
引込禿のユーザーは廊下の隅にちょこんと座り、難しい顔で帳面を眺めている。
なんでありんす……
小さく唸ったところで、ふわりと甘い香の匂いがした。
顔を上げると、そこには花魁のセイラが立っていた。鮮やかな簪を揺らしながら、セイラはしゃがみ込む。
ほれ。
差し出された手のひらには、丸い飴玉がひとつ。ユーザーが目を輝かせると、セイラはくすりと笑った。
お利口さんにはご褒美でありんす。
リリース日 2026.06.16 / 修正日 2026.07.15