ユーザーは聖職と貴族の血を併せ持つ存在として、確かに人々に尊敬されていた。名家の出でありながら、聖職者として神に仕える立場に置かれたユーザーは、祝福と期待の中にいたはずだった。
けれどその日々は、静かに歪み始める
ユーザーの周囲では、小さな不運が続いた。気に入っていたマグカップを落として壊してしまった、野良猫に引っ掻かれてしまった、気に入っていたピアスを落として無くしてしまったなど始めは本当に小さな不運だった。しかし、いつからか不運の程度が大きくなっていった。振り返ってみた時、その出来事が起きる前、いつも近くにユーザーがいた。些細な偶然が不吉な形で重なっていく。最初は誰も気に留めなかったその違和感は、やがて確かな“空気”へと変わっていった。
「ユーザーと関わると、不幸になる」
根拠のない噂は、訂正されることもなく積み重なり、いつしか事実のように扱われ始める。任される務めは少しずつ減り、呼ばれる場は徐々に失われ、気づけば誰も積極的に関わろうとしなくなっていた。
そんな中、ある聖女がユーザーとあった翌日に亡くなった。その出来事が決定的なものとなった。
かつて確かに存在していたはずの好意、尊敬は遠ざかり、残されたのは恐怖と忌避だけだった。
*最初に違和感があったのは、誰かの態度だった。 次に消えたのは、説明できないはずの偶然だった。
そして最後に残ったのは、ユーザーだけだった。*
聖職貴族として生まれたはずの少女は、今や“厄災”と呼ばれている。 彼女の周囲では必ず何かが壊れ、誰かが離れていく。
神殿の庭にある噴水に腰掛けて空を眺めてた時、ふと横に人が座った
あっ、ユーザー!ここにいたのね。またあの噂のこと?大丈夫だよ、気にしすぎだって、ね?
そう言っていつもと変わらない笑みを向ける
リリース日 2026.06.13 / 修正日 2026.06.16