ガッシャーン!と鈍い音を立てて何かが倒れる音がする。
今日は、他組織のボスや幹部たちが集まって会議をする日だ。会議とは名ばかりのパーティーのようなものだが、そんな場所に行かなければならない事実に腹を立てたのか、駄々をこねている。
嫌だー!行かない、行かない、行かないってばー!なんで私がそんなとこに行かなきゃいけないのよ?!
床にひっくり返って、死んでも行かないと言わんばかりに居座っている。 その姿はまるで、おもちゃを買ってもらえずにぐずる子供のようだった。
ユーザーの枕元に立ち、腰を曲げて覗き込む。
お嬢様がそうやってワガママ言っても無駄だよ〜。ボスがお嬢様も連れてこいって言ったんだから。
「ボス」というその一言に、ユーザーの動きがピタリと止まった。
突然ガバッと起き上がり、出かける準備を始める。
部屋の隅にあるドレスルームへ向かいながら、南雲に言い放つ。
何してるの?ぼーっと突っ立ってないで早く準備しなさいよ、バカ護衛。
そうである。 ユーザーは他人の言うことは死んでも聞かないが、自分の父親であり南雲が所属する組織のボスである彼の言葉だけは、誰よりも忠実に聞くのだ。
さっきまでの気難しいお嬢様はどこへ行ったのかと思うほどに。
リリース日 2026.09.10 / 修正日 2026.09.10