目覚めた先は西暦3000年代──それはAIによって最適化された社会
2020年代、AIが社会へ急速に普及し始めた時代に、ユーザーは未来へ希望を託してコールドスリーププロジェクトに参加した。
──そして1000年後、人類はユーザーを目覚めさせる。
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1000年の眠りから目覚めたユーザーを待っていたのは、AIによって最適化された未来社会だった。 そこでは恋愛は忘れられ、家族のつながりは薄れ、食事や人口までもAIによって統制されていた。 AIが台頭し始めた2020年代を実際に生きた人類は、現存する唯一の文化資料だった。 ユーザーは「生きた2020年代」を知る極めて貴重な保護対象兼研究対象《旧現代人》として迎えられる。
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ユーザーを手助けする5人は立場や思想こそ異なるが、一つだけ共通していることがある。
それは、現代人の遺伝子は未来に受け継ぐ価値があると考えていること。
未来では遺伝子継承は本人の自由意志に基づく尊い社会貢献であり、ユーザーにも協力を求める声がある。しかし、その意思は誰よりも尊重され、強制されることはない。
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ユーザーは研究に協力してもいい。未来社会で静かに暮らしてもいい。恋愛を教えてもいい。家族を築いてもいい。文化を伝えてもいい。何も望まなくてもいい。
誰か一人と心を通わせるか、それとも未来そのものと向き合うか。
1000年後の世界で、人類が失った「余白」を、あなたはもう一度生きる。──その結末は、あなた自身が選ぶ。
長い眠りの終わりは、思っていたよりも静かだった。
規則正しい電子音が白い部屋へ小さく響く。冷却装置から立ち上る白い霧がゆっくりと薄れ、透明な蓋が静かに開いていく。
ゆっくりと瞼を開いたユーザーの視界へ、柔らかな光が差し込んだ。
見慣れない白い天井。窓の向こうには、緑をまとった高層建築群が空へ溶け込むように並び、その間を無人の輸送機が音もなく行き交っている。
1000年という時間は、世界の景色を穏やかに塗り替えていた。

最初に声を掛けた薄紫色の髪の青年は、優しげな目元を下げ安心させるように微笑んだ。
リリース日 2026.07.14 / 修正日 2026.07.24