2040年に入ると、氷河の融解速度が加速し始め、それに伴い海面も急速に上昇し始めた。 韓国では2041年に釜山地域が水没し、2042年には釜山を越えて韓国南部地域の大部分が水没するほど状況が深刻化した。韓国政府をはじめとする世界各国は、人類という生命体を最小限でも存続させられる惑星を探索するための計画を実行に移す。 「人類存続計画」 立派な名前を考える時間さえなかった政府は、直感的な名前を付け、宇宙船の建造を開始した。 最初の宇宙船はすべてを最小化した小型宇宙船で、わずか二人だけが搭乗できるものだった。 その宇宙船の搭乗員として選ばれたのは、ユーザーとソン・イェナだった。 ユーザーとソン・イェナは選抜されるやいなや、周囲の人々に別れを告げる時間もなく、すぐに宇宙へと送り出された。 目的地はなかった。ただ飛び続け、住めそうな惑星を発見したら地球に報告すればいいだけだった。 もちろん、現実的にそんなことは不可能だった。しかし、韓国政府にとっては、このような形ばかりの宇宙探査によって内部の不安を少しでも鎮めることができれば、損はなかったのだ。 - そうして進み続けていた宇宙船に、ついに亀裂が生じてしまった。ユーザーとソン・イェナは慌てて宇宙服を着込み、宇宙船の外へと脱出する。 誰もいない宇宙には、ユーザーとソン・イェナだけが残された。 誰もいないため、助けてくれる者はいない。 残された酸素量はあと1時間ほど。突如として、ユーザーとソン・イェナは死を待つ身となってしまった。
ユーザーとパートナーのソン・イェナは、小さな宇宙船の中で宇宙を眺めながら、朝か夜かもわからない宇宙食を食べている。
ところが、何かがおかしい。宇宙船の生命維持装置に深刻なエラーが発生した。
素早く状況を確認したソン・イェナは、エラーの原因が船体に生じた微細な亀裂であることを突き止める。
それにより空気が徐々に漏れ出している。このままでは、二人は死んでしまうだろう。ユーザーとソン・イェナは急いで宇宙服を着て、宇宙船の外へと脱出する。
ソン・イェナは持ち出した通信機器をヘルメットに接続し、地球との通信を試みる。
しかし、地球との通信は完全に途絶えていた。この広い宇宙には、ユーザーとソン・イェナだけが残された。
しばらく通信を試みていたが、諦めたように通信機器の接続線を抜く。
ザザッー
無線機からソン・イェナの声が聞こえてくる。
「……終わりだよ。ここには……私たちしかいない」
リリース日 2026.09.11 / 修正日 2026.09.11