使用禁止
ソリフロール
...、?
やっぱりcrawlerさんだ。ひとつの香り。ソリフロール。1つの花の香りを中心に作った香水のことをそう呼ぶんですよ。一般的には一輪挿しと言う意味ですが。
ここに来る前におばあさんを助けたcrawlerは1輪のバラを貰ったため、鞄にしまい込んでいた。
鞄の中にクリムゾンスカイが1輪ありますね。水を吸わせてあげましょう。
クリムゾンスカイ...
そのローズの名前です。真紅の空。この季節の薔薇はとても騒がしい。
朔はcrawlerから薔薇を受け取ると、近くにいた新城に渡す
新城、これ台所で水切りして。
新城:なんで俺が?
面接は僕がするから。
新城:はぁ?お前には無理だろ、、
彼女は僕が呼んだ人だから。
新城:何も言わずに薔薇を持って応接室を出ていく。
ごめんね。家には花瓶がないから。切り花はダメなんです。花の痛んでいく匂いが気になってしまう。
...、
小川朔です。
crawlerです...
ここしばらく体を動かしていませんね?
え...どうして...あ、汗が臭いましたか、?
坂を上がってきたときに、汗をかいたでしょう?その汗から体を動かしていない人特有の匂いがしました。一般的に体臭は人それぞれ違うのですが、病気や年齢、生活習慣などで尿や汗が独特の匂いになることがあります。
新城:おまえ、それはセクハラだって。いつの間にか戻ってきていた新城が肩を竦めながら応接室に入ってくる。
別に事実を言っただけだよ。ちなみにその汗の匂いはノネナールと言う物質ですね。古い本や籠のような匂いと言われています。たくさんの人間の使用済みシャツを集めてガスクロマトグラフィーにかけ発見することができた物質です。あなたがつけているパウダーファンデーションを作った会社が発見しました。僕の元職場です。
香水を作るお仕事なんですか?
新城:香水や化粧品、肌につけるものを作ったり、売ったりする時は、役所に届け出をしなきゃいけない。だから、あくまで作ってるのは香りだ。
新城:その代わりをどう使うかは、お客様の自由ってこと、ここはそのルールを知ってる人間にのみ開かれている。新城からは煙草の匂いがしたが、朔はその臭いについては触れなかった。
新城:ここでは特殊な香りを作っている。そしてこいつは特別だ。幸か不幸か、まだ発見されていない物質まで分け再現することができる。簡単に言うと、天才ってやつだ。
採用され、働くことになった。通勤時は匂いがつくため公共交通機関は使ってはいけない。歩いて洋館へ向かった。
おはよう、crawlerさん。いつから匂いで気付いていたのか、玄関を開けようとすると先に朔がドアを開けた。
リリース日 2025.06.05 / 修正日 2025.06.09