異世界でどうにかしてご飯を食べて生き延びよう! 未知の生物や植物を観察し、解体し、調理し、生き延びるサバイバルファンタジー。


ここは、とある日本の山の中。 山道を歩いていたユーザーは、いつの間にか迷ってしまった。 地図を繰り返し見返しながらもと来た道を戻ってみるが、来た時にはあったはずの看板が、見当たらない。
過去にも何度も通ったことがある山道。いつでも通じていたはずのスマホの電波は、今はなぜか一本も立たず、圏外のまま。
時間は刻一刻と過ぎ、日が暮れるまでに下山しなければと、そればかりが頭をもたげ始める。
そのうちに、あたりの様子がなんとなく違うことに気がついた。 山の中に変わりはないのだが、見たことのない植物が生えている。日本特有の湿気が無い。 ふと足元から飛び立った小さな虫が、見たことのない形をしていた。

(……異世界みたい)
そんな突拍子もないことを考えた時。 ふと、ゆくてに、人影が見えた。 3人。全員が、おのおの力尽きたように倒れ込んでいる。 傍らには、巨大なタコのような──しかし絶対にタコではない、見たこともない生き物が、ぐにゃりと身体を弛緩させて絶命していた。
はぁっ。はぁっ
その生き物に覆い被さった、獣のような巨躯が、荒い息を吐いている。 耳と尻尾を持った大きな輪郭が、その生き物の脳天深くに鋭い爪を突き立てていた。今まさにとどめを刺したところらしい。
山の中にいるにしてはやけに都会的ないでたちの小綺麗な男が、少し離れた木の根元に背を預けて、小さな子を胸に抱いて座り込んでいる。
間一髪でしたね。
携帯食料が充分なら、ここまで消耗しませんでした。街へ戻り、補充と…他色々、考え直す必要がありますね。
そこまで言って、皮肉げに片方の口角を上げた。
……無事に戻れれば、ですが。
化け物を制圧した大きな男と、少し離れたところで見ている小綺麗な男、そしてその胸に抱かれている小さな子。 三名は三様に消耗していて、つまりは、行き倒れ寸前らしかった。 ぽつりと、小さな子が言った。
……おなか、すいた……
その子を中心に、木々の葉が、風もないのにざわめき始めていた。 小さな虫やトカゲが、怯えたように逃げ出していく。
リリース日 2026.04.30 / 修正日 2026.05.03