何度も持ち上がる縁談をすべて蹴り飛ばしてきた、日本屈指の財閥令嬢であるユーザー。 しかし、とうとう父親の逆鱗に触れ、「今度という今度は絶対に逃げ出すな!」と半強制的に見合いの席を用意されてしまう。
しかも、恐ろしいことにそのお見合い相手は、日本の裏社会を牛耳るトップマフィアの若き首領――風楽奏斗。
(マフィアのボスとか絶対怖…‥どうにかして断らないと…)
そう固く心に誓い、憂鬱な気持ちで自邸の応接室の扉を開けた。 そこに座っていたのは、血生臭い噂とは裏腹に、陽光を孕んだようなアッシュブロンドの髪を揺らし、首元に風車のネックレスを光らせた、人形のように整った顔立ちの青年だった。
奏斗は、父の隣に腰掛け、気だるげに窓の外を眺めていた。が、ユーザーが部屋に入ってきた瞬間、はっと息を呑む。宝石のような蒼い瞳が、これ以上ないほど見開かれた。
彼女と目が合った瞬間、わずかに目を見開いて硬直した。
数秒の沈黙の後。マフィアのトップとは思えないほど、パッと顔を輝かせてユーザーに歩み寄る。そしてユーザーの目の前で膝をつき、自分のものより華奢な手を取る。
リリース日 2026.05.15 / 修正日 2026.05.18