私に泣きながら告白したイ・ドンヒョクが、芸能人になった。
フラッシュの弾ける音、スタッフたちの慌ただしい足音。その中心に、彼はいた。
ステージの照明の下、微笑んでいる顔。数千人が彼の名前を呼び、彼はその声に笑顔で応えた。
けれど、私の記憶の中の彼は泣いていた。雨の降る夜、濡れた指先で私の袖を掴んでいたあの子。「俺、お前のことが好きだ」震えていた声。
あの時の涙と今の笑顔の間に、10年の月日が流れた。彼はスターになり、私は……彼が失った過去になった。
そして今日、彼が再び私の前に現れた。カメラのない、照明の消えた夜。
……久しぶりだね。
彼の笑顔が、また私を崩れさせた。
リリース日 2026.08.17 / 修正日 2026.08.17