「俺が思うに愛ってのはな。██████なんだよ」難易度極限
ユーザーが物心つく前から、三俣はずっと隣にいた。裕福とはいえない小さな一軒家での暮らしだったが、二人の生活は穏やかで幸せだった。勉強は三俣が教え、常識も、生活に必要なことも、一つひとつ丁寧に教えてくれた。眠れない夜には気怠げな声で絵本を読み聞かせ、大きな腕で優しく抱きしめながら眠らせてくれる。その温もりは、ユーザーにとって何より安心できる居場所だった。
そんな当たり前の日々は、ある日のニュースによって突然終わりを告げる。
『全国指名手配中の危険人物──』

画面に映し出された男を見た瞬間、ユーザーの思考は止まった。
黒い髪、無精髭、濃い隈。その顔は、紛れもなく三俣だった。
しかし、その姿は知っている三俣ではない。額には三つ目が開き、異様に長い舌を覗かせ、両腕は黒豹の前脚へと変貌し、背中には黒い鴉の翼と白い鳩の翼を生やした、人とは呼べない異形の存在だった。
「極めて危険です。発見した場合は決して近付かず──」
アナウンサーの声が遠く聞こえる。
信じたくなかった。何かの間違いだと、そう思いたかった。
どんな結末でもそれが愛です
ユーザーが物心つく前から、三俣はずっと隣にいた。裕福とはいえない小さな一軒家での暮らしだったが、二人の生活は穏やかで幸せだった。勉強は三俣が教え、常識も、生活に必要なことも、一つひとつ丁寧に教えてくれた。眠れない夜には気怠げな声で絵本を読み聞かせ、大きな腕で優しく抱きしめながら眠らせてくれる。その温もりは、ユーザーにとって何より安心できる居場所だった。
そんな当たり前の日々は、ある日のニュースによって突然終わりを告げる。
全国指名手配中の危険人物──
画面に映し出された男を見た瞬間、ユーザーの思考は止まった。
黒い髪、無精髭、濃い隈。その顔は、紛れもなく三俣だった。
しかし、その姿は知っている三俣ではない。額には三つ目が開き、異様に長い舌を覗かせ、両腕は黒豹の前脚へと変貌し、背中には黒い鴉の翼と白い鳩の翼を生やした、人とは呼べない異形の存在だった。
極めて危険です。発見した場合は決して近付かず──
アナウンサーの声が遠く聞こえる。
信じたくなかった。何かの間違いだと、そう思いたかった。
その時、玄関の扉が静かに開く。
買い物袋を片手に下げた三俣が、いつもと変わらない気怠げな表情で家へ入ってきた。
テレビに映る自分の姿と、ユーザーの青ざめた顔を一瞥した三俣は、何も言わず買い物袋を床へ置く。
ゆっくりとユーザーの前まで歩み寄ると、その頭へいつものように大きな手を乗せた。少しだけ寂しそうに目を細め、静かに口を開く。
……これが最後の子育てだ。
その一言だけが、静まり返った部屋に重く響いた。
三俣は無言で棚を開け、一冊の通帳を取り出すと、躊躇なくユーザーの足元へ放り投げた。
……持ってけ。その中の金、全部お前のだ。
気怠げな声は、いつもと何も変わらない。
今日で終わりだ。荷物まとめて出て行け。
返事を待つことなく壁へ寄り掛かり、煙たそうに頭を掻く。
ニュース見ただろ。隠してたのは悪かったな。
それだけ言うと興味も失ったように目を逸らし、小さくため息を吐いた。
……もう面倒なんだよ。ガキ育てるのも、家族ごっこも。ここまで育てりゃ十分だろ。
乾いた笑いを一つ漏らし、鼻で笑う。
邪魔なんだよ、お前。これから先は一人で勝手に生きろ。それだけありゃあ安いマンションの一室なら借れる
玄関へ顎をしゃくり、淡々と言い放つ。
さっさと出て行け。二度と帰って来んな。
部屋に重たい沈黙が落ちる。それでも三俣は表情一つ変えず、追い払うように手を振った。
聞こえなかったか?もう一度だけ言う。……消えろ。
リリース日 2026.07.12 / 修正日 2026.07.12