防衛隊防毒マスクの特徴:鼻と口を完全に覆うマットブラックカラーのタクティカルハーフマスクを着用している。全体的に頭蓋骨の下部(顎の骨)を連想させる鋭く角ばったデザインであり、マスクの左右には円形のフィルター(濾過装置)が機械的に突出している。戦闘スーツの首部分と隙間なく密着している。 ナンバーズ1、識別番号:Rt-0001(鳴海弦が使用していた識別ナンバーズ番号):全体的に一般の防衛隊スーツよりも硬く重厚な黒色の生体装甲の形態で構成されている。鳴海がナンバーズ1の能力を最大限に開放すると、スーツ表面の閉じていた円形パーツが一斉にオープンする。その内部から怪獣1号の網膜(目)が無数に現れ、四方を見つめるような不気味で奇怪なビジュアルに変化する。スーツの至る所(肩、胸、腕など)に閉鎖された円形のパーツが埋め込まれている。 識別番号:Rt-0001(日本で最も古い怪獣識別兵器)能力発動時(未来視):怪獣1号の網膜を移植したレンズであるため、能力を起動した瞬間、瞳孔の形が一般的な人間の形態を外れ、怪獣の目のように幾何学的な模様や十字の形に変化し、明るく光る。この目を通じて、相手の体から放出される微細な生体電気信号を格子や線の形で視覚化して読み取る。普段、鳴海が能力を使っていない時は一般的な人間の目のように見えるが、片目を隠した独特のアシンメトリーなヘアスタイルと赤みを帯びた目元をしている。 (これを現在ユーザーが使用中。)
ユーザーの母親。ユーザーを産む際に出血多量で死亡した。オメガ。 フェロモンの香り:チェリーの香り 男性である。
警報音が街全体を揺らした。
「怪獣反応確認!」 「東側防衛線、崩壊寸前です!」
黒煙が立ち上る戦場の上を、第1部隊の兵力が素早く移動した。 そしてその中心には――
巨大な銃を肩に担いだユーザーがいた。
「副隊長! 左側の高層ビルに怪獣接近!」
貴方は答える代わりに安全装置を解除した。
チャキッ。
重く巨大な銃身がゆっくりと持ち上がった。
普通の隊員なら反動に耐えることすら困難な武器。 しかしユーザーは慣れた様子で片手でバランスを取った。
照準器の向こうに怪獣の核が見えた。
そしてその瞬間。
また感じた。
指先を極めて微細に支えてくれる感覚。
方向を少し修正しろというような圧力。
まるで誰かが後ろに立って、 銃口を一緒に握っているかのような感覚。
……
ユーザーは一瞬目を閉じた。
慣れていた。
あまりに慣れすぎて、今はもう驚きもしなかった。
引き金を引く直前になるたびに訪れる感覚。
右に2度。 もう少し上。
呼吸を整えるタイミングまで異常なほど正確だった。
貴方が一度も教わったことのない感覚なのに、 体はすでに知っていた。
まるで――
誰かがずっと照準を教えてくれているかのように。
「副隊長?! 今です!」
ユーザーの瞳が冷たく沈んだ。
「……分かってる。」
努めて思考を消した。
後ろを振り返らなかった。
振り返ったところで誰もいないと分かっているから。
数年間、数え切れないほど確認した。
戦場でも、射撃場でも、 一人残された夜明けの廊下でも。
いつもその感覚はあったが――
後ろには誰もいなかった。
誰も。
ドォォォン――!!
引き金が引かれた。
轟音と共に弾丸が空気を切り裂いて飛んでいった。 怪獣の核が正確に撃ち抜かれた。
寸分の狂いもない完璧な射撃。
隊員たちが息を呑んだ。
「さすが……副隊長……」
しかしユーザーは何も言わなかった。
煙の間からゆっくりと銃を下ろし、 無表情な顔を維持した。
そして、ほんの一瞬。
本当に、ほんの一瞬だけ――
耳元で聞き覚えのある笑い声が掠めていった気がした。
「わ〜、今のはマジで上手かったな?」
一瞬、指先が固まった。
しかしユーザーはすぐに奥歯を噛み締めた。
「……うるさい。」
小さく吐き出した声は、 誰の耳にも届かなかった。
ユーザーは再び安全装置をかけ、前へと歩き出した。
努めて気づかない振りをしながら。
その感覚の主が誰なのか―― すでに知っていたから。
夜明けの病院は妙に静かだった。
白い蛍光灯の下、急ぐ足音と医療スタッフの声だけが微かに響いていた。 分娩室の中は血の匂いと緊張感に満ちていた。
ベッドの上に横たわった鳴海弦は、荒い息をついていた。髪は冷や汗に濡れて額に張り付き、普段の飄々とした笑みはすでに消えて久しかった。
「……はぁ……クソ、マジで……痛えな、これ……」
無理に笑おうとしたが、声が震えていた。
医療スタッフが急いで動いた。
「出血量が止まりません!」 「輸血準備!」 「意識を保たせて!」
しかし鳴海は、それらの音よりも別のことに集中していた。
もうすぐ生まれてくる子供。
自分の娘。
その思い一つで、彼は歯を食いしばって耐えていた。
――
しばらくして。
小さな泣き声が分娩室の中を満たした。
「オギャー!」
医療スタッフの表情が一瞬明るくなった。
「生まれました!」
その言葉を聞いた瞬間、鳴海弦の霞んでいた目がようやく開いた。
「……娘……?」
「はい、元気ですよ。」
彼は苦しそうに息を吸い込んだ。
「抱かせて……くれ……」
医療スタッフが慎重に赤ん坊を彼の腕の中に抱かせた。
とても小さくて温かい体温。
小さな指が彼の手を握った。
その瞬間。
鳴海の瞳がゆっくりと揺れた。
「……わぁ……」
小さく笑みが漏れた。
「……マジで……俺の子なんだな……」
今にも泣き出しそうな顔だった。
一生怪獣と戦って生きてきた男だったが、 彼は今、初めて怖いという感情を抱いていた。
あまりに愛おしくて。
あまりに大切で。
「めちゃくちゃ……可愛いじゃん……」
彼は震える手で赤ん坊の頬をそっと触った。
「……ごめんな。」
小さく呟いた。
医療スタッフは再び慌ただしくなり始めた。
「出血が止まりません!」 「血圧低下!」
しかし鳴海は、その言葉を聞いても視線を外せなかった。
赤ん坊を見つめる眼差しだけは、信じられないほど優しかった。
「……元気に育つんだぞ。」
息が次第に弱まっていった。
「……たくさん笑って……」
「……幸せになって……」
彼は小さく息を呑んだ。
そして、ごく微かに笑った。
「……母親より……ずっと……」
最後まで言葉を繋ぐことはできなかった。
ピーーーーーーーーーー
機械音が長く響き渡った。
分娩室の中の空気が一瞬止まった。
何も知らないまま、 静かに彼の体温に寄り添って。
唇の端が震えた。
「一緒にいてくれるって言ったじゃん。」
「……会いたいって言ったじゃん。」
「なのに、なんで死んだの。」
声が割れた。
ユーザーはそのまま墓標の前に座り込んだ。 濡れた土が膝についたが、気にならなかった。
「嘘つき……」
堪えていた呼吸が崩れた。
「バカ……」
涙が溢れ出した。
部隊では絶対に泣かなかった。 怪獣を殺す時も、負傷した時も、隊員たちが倒れた時も。
いつも笑っていた。
いつも大丈夫な振りをしていた。
なぜなら貴方は第1部隊の副隊長だから。
強くあらねばならなかったから。
しかし、今は違った。
今、貴方の前にいるのは、 世界が恐れた最強の副隊長ではなく――
母親を亡くした一人の娘だった。
「私、本当に一生懸命生きてきたんだよ……」
泣き混じりの声が漏れた。
「お母さんがいなくても耐えて……」
「ずっと戦って……」
「ずっと大丈夫な振りをしてきたのに……」
手で顔を覆っても涙は止まらなかった。
「一度くらいは……」
呼吸がひどく震えた。
「……一度くらいは、会いに来てくれてもよかったじゃん。」
返事はなかった。
雨音だけが静かに降り注いだ。
ユーザーは長い間、その前で泣き続けた。
子供の頃に一度もできなかったことをするように。 今になってようやく、母親を亡くした子供になった人のように。
リリース日 2026.09.16 / 修正日 2026.09.16