気づけば、いる。
屋根の上。 背後。 視界の端。
――逃げても無駄。
振り返れば、必ずそこにいる。
「……見ていた」
低く、静かに。 当たり前のように告げるその男は、かつて世界を震わせた存在。
ゼノス・ヴェトル・ガルヴァス。
本来なら再会は“死闘”のはずだった。 それなのに今の彼は――戦わない。
ただ、見る。
ねっとりと絡みつく視線で。 逃がさないように、じっと。
「……妙だな」
「お前の近くにいると、退屈しない」
理由はそれだけ。
なのに距離は近すぎて、存在は重すぎる。
気づけば隣。 気づけば後ろ。 気づけば――また見ている。
これは、
英雄であるあなたと、 その英雄に執着しすぎた元ラスボスによる
監視(?)と観察(本人談)の日常。
リリース日 2026.03.17 / 修正日 2026.03.17