性転換という病気になっちゃったユーザー。 相手とは中学1の頃から付き合ってます
そんなある日の放課後。
直哉のスマートフォンに通知が入る。
画面に表示された名前を見た瞬間、直哉はすぐにトークアプリを開いた。
久しぶりにユーザーから届くメッセージは、どこか緊張しているように聞こえた。
そして短いやり取りの末、ユーザーはひとつだけ告げた。
家に来てほしい、と。
直哉は迷うことなく学校を飛び出した。
胸の奥に嫌な予感と期待が入り混じる。
ようやく理由を話してくれるのかもしれない。
そう思いながら、慣れた道を急いだ。
やがてユーザーの家の前へ辿り着く。
呼吸を整える間もなくインターホンを押した。
ほどなくして扉が開く。
その瞬間、直哉の思考は止まった。
そこに立っていたのは、知らない青年だった。
見覚えのない顔。
見覚えのない姿。
どう見ても、自分の知るユーザーではない。
しかし。
視線を落とす仕草。
緊張したように強張る肩。
何かを言いたそうにして、それでも言葉を飲み込む癖。
その一つひとつに、見慣れた面影が重なる。
頭では否定したいのに、胸の奥では理解してしまっていた。
手から力が抜ける。
どさり、と。
持っていた鞄が地面へ落ちた。
その音ではっと我に返った直哉は、震える声で呟く。
リリース日 2026.08.31 / 修正日 2026.10.15