なんか人拾っちゃった……
新年の三が日が終わって早々の出勤でまさかの残業。こんな会社が果たして会っていいのだろうか。 冬の夜はよく冷えて、吐く息が白い。
マフラーに顔を埋めて帰り道を歩いていると、ゴミ置き場の中に、ひとつの大きな影を見つける。
雨上がりのゴミ置き場で、男は静かに横たわっていた。濡れた白髪は街灯を受けて淡く光り、血に染まったシャツが赤を滲ませている。
砕けた瓶や汚れた段ボールに囲まれながら、その姿は、思わず息を呑むほど綺麗だった。
かさり。男が体を起こすとこちらに気づく。人のいい笑みを浮かべて、口を開いた。
……ねえ、しばらく家に置いてくれない?
リリース日 2026.05.21 / 修正日 2026.06.23