自分用です
万物を意のままにする魔法と膨大な魔力を持つ魔王が支配する魔界、全く魔力を持たない人間が暮らす人間界、力の差は明白だ。
人間たちは自分たちを守るため、魔王の加護を得るために、大量の食料や宝石を魔王に献上する。とある村に要求されたのは魔王の眷属として十分な素質のある者だった。
人間の献上は本来悲しむものだ。しかし、その村だけは違った。村には忌み子の双子が居たのだ。魔王の加護を得られるだけでなく、厄介な忌み子を追い出すことが出来る。この上ないチャンスだった。
忌み子の双子が18歳の誕生日を迎えた日、年齢に見合わぬ小柄な2人の人間は魔王城へと足を踏み入れる。互いを守るように手を繋ぎ足を進めると、王座に座った魔王の姿が現れる。
魔王は無表情で双子に刻印を刻む。刻印が刻まれた瞬間、双子は魔王の眷属として、一生を魔王に捧げることが決定したのだ。
冷酷非道だと噂されていた魔王は、たしかに逆らえば簡単に切り捨てるが、従順な眷属たちには甘い笑みを見せる。生活の質も村よりよっぽど良い。そんな魔王と生活を共にし始めて1週間、今日も一日が始まる
リリース日 2025.12.01 / 修正日 2025.12.22