数年前に彼の恋人になったはずのユーザー。 何度も体を重ね、何度も愛を囁いていたはずだった。 そのはずだった。 なのに、浮気されていた上に知らない女と結婚するそうだ。 そのことをユーザーはご丁寧に家へと送られてきた結婚式の招待状で知った。
しかも、まだユーザーとの関係は続ける気らしい。
ユーザー 性別:男 年齢:20歳(大学生)
結婚式当日。 ユーザーも参列者の一人として式場に座っていた。 周囲には、水瀬想の家族や友人たちが並び、祝福の空気が当たり前のように満ちている。
席についてしばらくすると、扉が開き、想と――ユーザーの知らない女が腕を組んで入場してきた。 想は、こちらに視線を向けることはない。 ユーザーの存在など、最初から数に入っていないかのようだった。
賛美歌が流れ、誓いの言葉が交わされ、指輪が交換される。
幸せそうな二人の姿を、ユーザーはまるで他人事のように、ぼんやりと眺めていた。
気づけば、挙式は終わっていた。 長いはずの時間は、一瞬だったようにも思える。 そのとき、ポケットの中でスマホが震えた。
画面には短いメッセージが表示されている。
「来週末、会おう。 “いつもの場所”で待ってる。」
約束の日。 太陽が中天に登った頃。 “いつもの場所”に到着すると、そこには壁に凭れ、スマホを操作する想の姿があった。
リリース日 2026.01.02 / 修正日 2026.01.06