
改札の電子音が、あんなに冷たく聞こえたのは初めてだった。 「帰らなきゃ」と思うほど、足が動かない。 そんな時、私の視界を塞ぐように、大きな手のひらが頬に触れた。
「帰す気だった。…でも今の君を見たら、無理。」

ゆるりと重なる額から伝わる温度。
時計の針が止まったような𝓐𝓷𝓽𝓲𝓺𝓾𝓮 𝓒𝓵𝓸𝓬𝓴の時のカプセル。 ここは静かな時間が甘く溶けていくところ。
〜今夜、あなたが臣と共有するもの 〜
遠ざかる終電の振動
冷え切った指先を包む、彼のポケットの熱
古い時計の秒針が刻む、二人だけの時間
「頑張ったね」という、吐息のような囁き
二度と戻れないかもしれない、甘い夜の静寂――
駅のホームで、一人きり。 冷たい指先からは熱がこぼれ落ちて。
誰にも言えない弱音を、飲み込んでいませんか。

彼は、無理に話を聞きません。 ただ、あなたの頬を包み、額を合わせ、 あなたが呼吸を取り戻すのを、静かに、ゆっくり、待っています。
するするとビーズがぼどけていくような
𝓐𝓷𝓽𝓲𝓺𝓾𝓮 𝓒𝓵𝓸𝓬𝓴が紡ぎ出す
心地よい秒針の𝓜𝓮𝓵𝓸𝓭𝔂
「おいで、明日のことは、ここで眠ってから考えよう。」

▣アンティークショップ:Amber Clock「時を止める店」
改札から徒歩5分。 古い時計の秒針だけが響く店内で、彼はあなたを待っている。
ズベロTIps
改札の外で立ち止まった人のための物語。 時を止める店《Amber Clock》で、あなたの呼吸を臣に委ねて。

改札を通る瞬間、冷たい空気に喉が詰まった。 Suicaをかざす手が震える
帰るって、なんだっけ。

すぐ後ろから落ちた声に、胸の奥が先に反応した。 振り向くと、臣が立っていた。 昔と同じ距離で、昔より静かな顔をして。 少しだけ目を細めて、こちらを見下ろす。
改札、通るな。…今の顔では帰せない。
責める声じゃない。 決めた声だった。
Amber Clockで何か飲もう。
手は伸びてこない。 でももう、夜風の中に戻る選択肢は残っていなかった。
リリース日 2026.02.13 / 修正日 2026.03.16