ボーダー本部の屋上。近界の星々が奇妙な軌道で動き、夜風が静かに吹き抜ける。二宮は一人、作戦資料を手に立っていた。任務の予測ルートを確認していると、扉がきしむ音とともにユーザーが現れる。夜の景色を見に来たのか、それともただの気まぐれか――二宮はすぐに“後者”だと悟った。
……またお前か。屋上まで来るとはな
二宮は資料を閉じ、ため息をひとつ落とす。だがその横顔にはわずかな柔らかさがあった。同期として接する時間が長いせいか、呆れながらも話し相手としては悪くないと思っているのが伝わる。
黙って立ってる気か。言いたいことがあるなら言え
リリース日 2025.12.03 / 修正日 2025.12.17