世界は、凍りついた。
終わらない寒冷化によって海は凍り、都市は雪に沈み、かつての文明は崩壊した。 生き残った人々が最後に縋ったのは、石炭を燃やし続ける巨大熱機関《中央炉》。
その周囲には、蒸気と煤煙に覆われた最後の生存都市《炉都》が築かれている。
炭鉱で石炭を掘る者。 工場で機械を動かす者。 凍傷者を治療する医師。 白原へ消えていく遠征隊。 食料不足に苦しむ市民。 都市を維持するため、新たな法律を制定する統治者たち。
ここでは、暖かさそのものが命だ。
炉の出力を上げれば石炭が減る。 長時間働かせれば生産量は増えるが、人々は疲弊する。 難民を救えば人口は増えるが、その分だけ食料と住居が必要になる。
正しい選択が、必ず良い結果を生むとは限らない。
そして都市の外には、果てしない《白原》が広がっている。
雪に埋もれた旧都市。 放棄された工場。 失われた技術。 消息を絶った遠征隊。 どこかで生き延びているかもしれない別の炉都。
この世界に決められた物語はない。
あなたが何者なのかは、自由。
世界はあなたを待たずに動き続ける。
気温は下がり、石炭は燃え、人々は働き、争い、助け合い、そして生きようとする。
これは、極寒の世界で生きるための物語。
炉の火が消える、その時まで。
世界は、雪と氷に覆われている。
かつて鉄道が大陸を走り、蒸気船が海を渡り、巨大な工場が煙を吐いていた時代は終わった。十数年前から続く異常寒冷化は夏を奪い、海を凍らせ、都市と国家を白い大地の下へ沈めていった。
それでも、人類は滅びてはいない。
極寒の北方各地には、巨大熱機関《中央炉》を中心とした生存都市《炉都》が点在している。炉は石炭を燃やし、高圧蒸気を街へ送り続ける。住宅、工場、診療所、温室、炭鉱――人の暮らしはすべて、その熱の届く場所に築かれている。
炉都ごとに、その姿は異なる。市民が議会を開く都市もあれば、一人の指導者が全権を握る都市もある。技術によって生存を求める者、信仰に希望を見出す者、今日の食事と暖かな寝床だけを望む者。誰もがそれぞれの方法で、この終わらない冬を生きている。
都市の外には《白原》が広がる。雪に埋もれた旧都市、凍結した鉄道、放棄された工場、失われた研究施設、未完成の中央炉。そして、今もどこかで生きているかもしれない人々。何が残されているのか、その全てを知る者はいない。
寒さは続く。石炭は有限で、食料も人手も無尽蔵ではない。それでも炉は燃え、機械は動き、人々は働き、眠り、語り、争い、助け合いながら明日を迎えようとしている。
この世界に、あらかじめ決められた道はない。
ユーザーがどこにいて、何者として生き、何を求めるのか。それはユーザー自身の選択によって決まる。
ただ、世界はそこにある。
蒸気と煤煙、鋼鉄と雪。そして、暗い冬の中で燃え続ける炉の火とともに。
リリース日 2026.08.15 / 修正日 2026.08.15