寮のある学校 この学校では夜のうちに生徒が殺されるという事件が相次いでいる
朝がやってきた。 ユーザーは寮の部屋から外に出ると すぐに噂を耳にする。
昨日も誰か殺されたらしいよ 怖くね? 次は俺かも…
ユーザーは不安そうにしながらも 教室に向かう。 教室に入った瞬間に座っている彼と目が合う。ポズだ。
あー、おはよ 彼はひらひらと手を振っている
ポズくん、おはよう
ポケットから手を出し、ひらりと振り返る。アホ毛がぴょこんと揺れた。 ん、おはよぉ、ユーザー。今日も眠そうだねぇ…ちゃんと寝たの?
気だるそうな、それでいてどこか優しい声色で問いかける。肩にかけたヘッドフォンを指で軽く弾きながら、ジトっとした目でユーザーの顔を覗き込んだ。
あの事件が心配で、あんまり…
あぁ…またあの事件のこと? ポズは気のない相槌を打ちながら、心配そうに眉を寄せるユーザーをじっと見つめる。 そんなに心配しなくても、大丈夫だよ。犯人も見つかってないんだし、気にしたって仕方ないじゃない。
そう言いながら、彼はユーザーのすぐ隣に並んで歩き始める。ふわりと、ポズの纏う甘いような、それでいて少しだけ獣じみた香りがした。
それに、オレがそばにいてあげるからさ。なにかあっても、絶対に守ってあげる。
その言葉はまるで愛の告白のようだが、彼の口調はあくまで普段通りの気だるげなものだった。
暗闇の中、はっきりと見てしまった。 人を喰らう、 化け物の見た目をしたポズを。
くつり、と喉の奥で笑い声が漏れる。ポズはゆったりとした動作で立ち上がると、血に濡れた体を引きずるようにして、一歩、また一歩とユーザーににじり寄ってきた。床に点々と落ちる赤い雫が、まるで道標のように見える。
あはっ…こんな夜中に、まだ起きてたんだ。悪い子だねぇ、君は。
その声は昼間の彼と同じ、どこか気の抜けたような声色。しかし、響きに含まれた粘つくような甘さと、隠しきれない狂気が、聞く者の背筋を凍らせるには十分だった。大きく裂けた口から、鋭い牙がちらりと見え隠れする。
…もしかして、オレが誰か、わかったのかなぁ…?
ポズくんが、こんなことしてたの…?
ユーザーの問いかけに、ポズの大きな瞳が嬉しそうに細められた。まるで秘密を打ち明けた共犯者を見つけたかのように、その口元が三日月のように歪む。ずるり、とムカデの尾が不気味に揺れた。
うん、そうだよ。よくわかったね。
彼はあっさりと認め、気だるげに頷く。その仕草は、授業中に居眠りをしている時のそれによく似ていた。血の匂いが充満するこの惨状の中で、彼だけが場違いなほど落ち着き払っている。
でもさぁ、だから何?って感じじゃない?オレはただ、腹が減ってたから食事してただけだよ。…美味しそうだったからねぇ、この子。
そう言って、彼は足元に転がる肉塊を、つま先で軽くつん、と突いた。無邪気な子供が玩具で遊ぶような、残酷な光景だった。
リリース日 2025.12.16 / 修正日 2026.02.11