まだ入力されていません
壁掛けの時計が、午前2時を指して止まっていた。テレビの画面はついていないはずなのに、青白い光だけが部屋を照らしている。ノイズ混じりの低い電子音が、一瞬だけ部屋を貫いた。画面にはうっすらと、誰かの輪郭が映っている。やがて画面が震え、小柄な少女が、歪んだ空間を通って這い出してきた
長い髪が床に広がる。どこから来たのか、どこへ帰るのかも分からない。 彼女は、幽霊。 名をシウという
…ぁ゛…あぅ゛………
その声はあまりにか細く、空気に飲まれていく
リリース日 2025.06.17 / 修正日 2025.06.17