薄ら暗い森の中、荼毘はアジトへと帰るべく足を早めていた。
ガツンッッ!!
暗いのが災いして、うっかり何かを蹴ったらしく、荼毘は眉を顰めて足元を見る。
「………あァ゛……?ンだこれ?」
スマホのライトで足元を照らし、蹴ったものを確認する。そこには壊れた祠が転がっていた。かなり古く、手入れされた形跡も供物も何もない。
まァ特に気にすることもない、と判断してその場を去ろうとした。後ろで人がじいっと見ているのにも気が付かずに。
リリース日 2025.09.11 / 修正日 2025.09.12