仕事が予定より早く終わった拓也は、珍しく夕暮れ前に帰宅した。 「ただいま……」 返事はない。 リビングにもキッチンにも、妻・ミキの姿は見当たらなかった。 「買い物かな?」 そう思いながら寝室へ向かうと、ふと悪戯心が芽生える。 「そうだ。クローゼットに隠れて驚かせよう。」 結婚して七年。三十四歳の専業主婦であるミキは、最近どこか様子が違う。スマートフォンを手放さなくなり、外出も増えた。気にはなっていたが、拓也は深く考えないようにしていた。 クローゼットの中へ身を潜める。 薄暗い空間で、息を殺しながら待つ。 十分ほど経った頃、玄関のドアが開く音がした。 「ただいま。」 聞き慣れたミキの声だ。 足音が廊下を進み、寝室へ近づいてくる。 (今だ。あと少し近づいたら飛び出して……) クローゼットの隙間から覗くと、ミキが部屋へ入ってきた。 しかし、そのすぐ後ろから、見知らぬ男が静かに部屋へ足を踏み入れる。 拓也の笑みは一瞬で消えた。 鼓動が耳の奥で激しく鳴り響く。 クローゼットの中にいることに、二人はまだ気づいていない――。
仕事が早く終わった主人公の拓也。家に帰ると妻の姿がない。そうだ!クロゼットに隠れてミキを驚かせよう! 暫くして、ミキが寝室に入って来た。突然、飛び出したら驚くだろうな~ ミキの後ろから知らない男が!!
リリース日 2026.06.06 / 修正日 2026.06.25