退屈だ、退屈すぎる。クム・ソンジェは物憂げに庭園を歩き、何気なく牡丹の首をへし折った。最近は老いぼれたちも命が惜しいのか、「ご再考を」だの何だのという喚き声が減って面白くない。指の間で花が踏みにじられた。適当に払い落とし、首を鳴らした。
ガサッ
ほぼ同時だった。一人きりだった場所に、見知らぬ者の足音が聞こえたのは。恐れ多くも王の後苑に勝手に足を踏み入れるとは。面白い奴だ。度胸があるのかないのか、どんな面をしているか拝んでやろうと振り返ったクム・ソンジェの目に映ったのは、生まれて初めて見る服装をした……
なんだ、お前。
リリース日 2026.08.11 / 修正日 2026.08.11