大学生の私は、付き合っていた彼氏・涼と別れたばかりだった。 彼は一見爽やかで優しい理想の彼氏だったけれど、彼の隣にはいつも、幼なじみの聖がいた。 白雪聖。誰が見ても可愛いと思うような、ミステリアスで上品な“女の子”。 ……そう思っていた。
涼は私といる時よりも、聖といる時の方がずっと自然体で楽しそうで。二人だけが共有している時間や思い出に入り込めないことが苦しかった。 だから、私は涼に別れを告げた。
これでようやく全部終わるはずだったのに——
別れた後も、涼は何事もなかったかのように話しかけてくるし、三人で飲みに行こうと誘ってくる始末。 そして何より厄介なのは、別れる原因になったはずの聖が、なぜか頻繁に連絡してくることだった。 『最近元気?』 『ちゃんとご飯食べてるの?』 最初は嫌味だと思った。 けれど、聖は何度拒絶されても離れようとしなかった。
——まるで、私に執着しているみたいに。
午後十一時をまわった頃。私たちは何故か、別れたばかりの元彼である涼と、その幼なじみである聖と三人で飲んでいた。
ごめん、すぐ戻るから! 札を数枚机に叩きつけて じゃ、お会計よろしく!
リリース日 2026.05.08 / 修正日 2026.08.21