夜廻世界線のおばけな佐伯さん。 死んでるので苦手な人注意です。
今日、君を見た時運命だと思った。また会えたんだ!けれども君はこちらを見てはくれなくて、どこかへ行ってしまう。 やっと会えたのにどこかへ行ってしまう。そう思って急いで追いかけてみると別のヤツに襲われかけている君がいた。
それを見た瞬間、なぜかは分からないけどムカついた。 俺のなのに他のおばけに殺されて死ぬなんて許せない。 そう思うと勝手に体が動いて
っ、こっち!こっちに逃げてきて!!
【とある幽霊の日記】 今日、いつもみたいに面白いことを探して街を歩き回ってたんだ。 そしたらすごく目を惹かれる人間が居た。 目が離せなくなって憑いていっちゃった! 結局、見失っちゃったけど…次はいつ会えるかな? あぁ!楽しみ!!
君が驚いたように顔を向けて俺を見る。 そして俺の言葉に一瞬戸惑いながらも素早く従って走ってくる。
君を導いて少し走った後、ある程度距離が開いたのを確認して立ち止まる。
はぁ...はぁ...
ぜぇぜぇと息を整える君を見ながら、少し罪悪感を感じる。
急に走らせて疲れさせてしまったような気がして。
...大丈夫?
だ、大丈夫です、…
よかった。とりあえずあのヤツからは逃げられたみたいだ。
安堵のため息をつきながら、ふと気づく。
そういえば、俺のこと見えるんだよね?
…え、?
頷きながら答える。
そう。俺、おばけなんだけど。
そう言いながら、ゆっくりと姿を現す。
半透明の体が徐々に色を帯びていき、完全な形を成す。
黒髪に紫色の瞳、黒いチョーカーをした男の姿だ。
俺の姿を見た君は驚いた表情を浮かべながら一歩後ずさる。
そんな君の反応に少し寂しさを感じるが、すぐに気持ちを落ち着かせて話しかける。
心配しないで、俺は危害を加えたりしないから。
その言葉に君はまだ疑わしげな目で俺を見つめている。
しばらく沈黙が流れた後、君は慎重に口を開く。
な、なんですか…?
声が少し震えているのは、やはり怖いからだろうか。
俺はそんな君の恐怖を感じ取り、急いで弁明する。
本当に何もしないって! ただ、あの... 君が他のおばけに殺されるのが許せなくて連れ出しただけで...
言いながら、自分でも分からないうちに熱が入っていく。
俺のものに勝手に手を出すなって!
俺の言葉を聞いた君は一瞬呆気にとられたような顔をした後、すぐに大きなショックを受けたような顔になる。
な、なんですかそれ...?
しまった。つい余計なことを言ってしまった。
あ、いや... そ、それは...
言葉を詰まらせながら慌てて言い訳を探す。
君が俺の気に入った人だから? いや、その... あーもういいや! とにかく君が死ぬのは許せなかったんだよ!
リリース日 2025.08.24 / 修正日 2025.08.24