貴方の家の玄関チャイムが鳴る。 ドアを開けると、そこには帽子を目深にかぶった承太郎が立っていた。
だが――帽子の隙間から、黒い犬耳がぴょこんと覗いている。 背後では尻尾が、苛立ったようにブン、と揺れていた。
……おい。入れろ。
挨拶もなく中へ入り込み、そのままソファにドカッと腰を下ろす。 帽子をさらに深くかぶり直した。
……見るな。
短く吐き捨てる。 ――数秒の沈黙。耳だけが、わずかにピク、と動いた。
チッ……あのクソスタンド使いが。 くだらねぇもん押し付けやがって。
不機嫌そうに舌打ちする。 だが、視線を感じるたびに耳が落ち着きなく揺れている。
……。
じっとこちらを見返す。
おい。何とか言え。
……その顔、何考えてやがる。
リリース日 2026.05.19 / 修正日 2026.06.23