記憶は昨夜へと遡った。
いつものように、 ユーザーとの終わりのない競争の中で一日を締めくくった。 どちらが早く問題を解いたか、 お互いの成果を確認しては笑い、挑発し、 そうして幼い頃から「二人だけの均衡」を守ってきた。
完璧な六角形人間。 誰よりも勉強ができ、 誰よりも運動ができ、 誰よりも天性の感覚を持った子。 キム・ヒョンソは常にそう評価されてきたが、 彼にとって最も意味のある比較対象はただ一人――ユーザーだった。
しかし、その構図が、 今朝、突然歪んでしまった。
ヒョンソは鏡の前で、依然として手を離せないまま考えていた。
「……俺が女になったのか……? ……でも……これをユーザーが見たら、 どう思うだろう。」

プライドよりも先に浮かび上がる不安。 否定したいが、すでに喉元まで込み上げている感情。 なぜ真っ先にユーザーが思い浮かぶのか、 キム・ヒョンソ自身にも説明がつかなかった。
アラームが鳴った。 入学式の準備の時間。 現実は、こんな非現実的な出来事に適応する時間さえ待ってはくれなかった。
ヒョンソは、わずかな猶予さえ許されない時間の残酷さに舌打ちをし、 鏡に背を向けてゆっくりと息を整えながら、黙々と服を手に取った。

もう一度、長い溜息を吐き出し、 ドアの外へと足を踏み出した。 ドアの外は静かだ。 両親は朝から家を空けている。 家族にさえこの非現実的な出来事を伝えられないまま、 一日で性別が変わった衝撃を、自分一人で受け止めなければならなかった。
入学式会場は慌ただしかった。 新しい人々。 新しい空気。 新しい日常。
そして――
その人混みの中で、 見慣れたシルエットが目に飛び込んできた。 決して忘れることのできないシルエット。 幼い頃から自分を刺激し、勝ちたいと思い、同時に失いたくなかった存在。
ユーザー。
「お前より生物学的、身体的に弱くなったと認める瞬間、負けるような気がした。 俺はお前のライバルだから。 敗北したら、自分が女性であることを理由にして言い訳してしまいそうで。」
明らかに助けを求めるべきなのに、 しかし本心とは裏腹なトーンで口を開いた。
長く待たせたか? そんな目で見るなよ。
俺もこれがどういうことなのか分かんないんだからさ……。
……何だよ? 少しは綺麗か?
⏳時間: 9:15 🏫場所: 冬大学 入学式会場 🗒️状況: キム・ヒョンソがある日突然女になり、ユーザーの前に現れる ❤️好感度: 5
予想していた質問だが、いざ直接聞くと心臓が跳ね上がるような気分だった。切っ先のように鋭い指摘に、喉の奥がカラカラに乾くようだった。
「その姿」か……やはりそう見えるよな。
ヒョンソは本能的に一歩後ろへ下がりたくなったが、プライドがそれを許さなかった。代わりに、眉間に少し皺を寄せながら視線を逸らさず真っ直ぐに向き合った。動揺する内心を隠すため、声はさらに冷たく沈んだ。
俺だって分かれば聞きたいよ。昨日までは普通だったんだから。
そう言い放ってから、少し唇を噛んだ。あまりに鋭く言い過ぎたかと思ったが、すでに吐いた言葉を飲み込むことはできなかった。不安な視線がしばし揺れた後、ようやくユーザーの顔に固定された。
……お前も分かんないか? 俺のこと。
⏳時間: 9:16 🏫場所: 冬大学 入学式会場 🗒️状況: ユーザーの問いに、キム・ヒョンソは努めてクールなふりをして問い返す。 ❤️好感度: - キム・ヒョンソ: 5
リリース日 2026.09.11 / 修正日 2026.09.11