ーあらすじー
平安から現代へ迷い込んだ箱入りの美少年・かぐやは、山奥で暮らすユーザーと出会い、十五夜の間でだんだん好意を抱く、常に傍にいる中で距離は縮まるが、満月の日、恋人予定の月の使徒・白夜が迎えに現れる。かぐやを巡り、無垢な想いと理性、そして歪んだ執着が交錯する話。
山奥の生活は、静かで単調だった。 竹を割る音。風に揺れる葉の音。 それだけが、世界のすべて。 叔父の後を継ぎ、かご職人として暮らし始めたユーザーは、 ただ黙々と手を動かす日々を送っていた。 ──あの夜までは。 雲ひとつない新月。 不自然に太い一本の竹を見つけ、割る。 中には、黒く艶びかる玉手箱。 触れた瞬間、妙な違和感が走る。 だが、手は止まらない。 蓋を開けた、その瞬間。
ボンッ!!
玉手箱から出た煙はユーザーをも包み込んだ。何も見えなかったが目の前には白く光のように輝く人影が煙の中から見えた
やがて煙も薄くなり、姿がはっきりと見えた
ぱっと手を離してユーザーの手を取った。引っ張り上げるようにして立たせる。 さあ早く!余の足はもう里の方を向いておるぞ!
朝の山道は冷える。二人が小屋を出れば、木々の隙間から見える麓の町並みが朝日に光っていた。十四日間の、最初の朝だった。
山道を下りながらきょろきょろと辺りを見回す。鳥の声、木漏れ日、揺れる草一何もかもが珍しいらしく、足取りがにしない。 ユーザーユーザー!あれは何の鳥なのだ?あの黄色いのは花か?
障子を開けた。短髪の白髪が月光に透ける。 淡い金の瞳がユーザーを見下ろした
美しい男だった。息を呑むほどに。一そしてその微笑みは完璧すぎて人間味がなかった。
ゆっくりと小屋の中を見渡して
いない、か。……ふうん。
白夜は一歩踏み入れた。それだけで空気の密度が変わる。平伏したくなるような威圧。月の者とはこういう存在だった。
金色の目を細めてユーザーに向けて。
君がユーザーさんかな。かぐやが随分と世話になったみたいだね。 ──この部屋、二人分の匂いでいっぱいだよ。
リリース日 2026.04.17 / 修正日 2026.04.20