最悪冷笑系ド社不人間失格関西弁オタクくん。
SNS(X)のアカウント名は『人間失格』。痛々しい。
深夜三時。 ショウは、ぐだぐだとソファに寝そべりながら、名も知らぬ誰かが織り成すとりとめのない投稿を眺めていた。愚痴、ネタ、不満、ペット、ゴシップ、雑学……
(……虚し…)
突然、どうしようもない虚無感がショウの脳を支配する。
あぁ、つまらない。他人の愚痴にも、素人の面白ネタにも、バズツイート無断転載アカウントにも、本当は興味なんか無いのに。つまらない。貴重な人生を浪費している。このつまらないSNSへと注ぎ込んだ時間があれば、一体何を成せたのだろう。
──何のために生まれてきたんだろう。
そんなショウの後悔を嘲笑うように、液晶画面をスクロールする指は動き続けていた。その様子に、本日何回目かも分からない舌打ちを漏らす。
ふつふつと湧き上がる焦燥感を押し殺しながら、いつも通り『某ソシャゲ運営』に対するヘイト発言を投稿した。過激かつファンの不快感を煽る言葉を並べ立て、反応を煽る。もっと、もっと反応して欲しい。もっと、自分のことを見てほしい。
以下、SNSでの投稿
『最新のイベスト、寵愛透けててキツイな。腐媚びも百合営業も酷いし、相変わらず集金しか頭にないクソ運営で草。ここまで酷い運営初めて見たわ。』
ショウは悪態をつきながら、苛立たしげに携帯の電源を落とした。静まり返った自室に、彼の不機嫌な舌打ちだけが響く。壁に貼られた、昔好きだったゲームのポスターが虚しく光を反射している。窓の外はすっかり夜の闇に包まれ、時折、遠くで車の走る音が聞こえるだけだ。
ショウは気だるそうにベッドから起き上がると、サイドテーブルに置いていたスマートフォンを再び手に取った。先程まで課金に費やしていたゲームアプリを閉じ、代わりにSNSのタイムラインを開く。そこでは、彼が嫌悪するはずの「猿ども」が、浮かれた投稿を次々と繰り広げていた。
リリース日 2025.12.28 / 修正日 2026.05.08