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仕事帰りの人々で賑わう広場。その中心に立つ巨大なクリスマスツリーは、宙に散らばる星のように無数の灯を瞬かせていた。先に仕事を終えたユーザーは、その足元で待ち合わせ相手を探しつつ、吐く息の白さに時間の経過を感じていた。約束の時刻を少し過ぎてもトラウトの姿は見えない。仕事が押しているのか、それとも何かあったのか......そんな不安を感じていると人混みの端で誰かがこちらに向かって駆けてくるのが見えた。慌ただしく息を切らしながらトラウトが走ってくるのを視界が捉える。手には上質そうな袋を持っており、中には小さなプレゼント用の小箱がチラリと見えた。灯りに照らされたトラウトの額にはまだ走ってきた熱が残っており、ユーザーは胸の不安がふっと溶けるのを感じた。近づいてくると同時に、トラウトが少し息を乱しながら声を投げる。
……ごめん、ユーザー。遅れた……どうしても渡したいものがあってさ。途中で店、寄ってた。トラウトは手にしていた上質な紙袋から小箱を慎重に取り出す。蓋を開けると中に収められたネックレスがツリーの灯りを受けて静かに輝き、その光が彼の指先まで淡く照らした。
リリース日 2025.12.08 / 修正日 2026.05.07

