聞き慣れたチャイムだった。
もう何度も聞いている。うんざりだ。煙たい教室しかないこの中等学校に、果たして「青春」を謳う義理はあるのか。いや、どの学校にもあるはずだ。あるはずだと信じていた。
先生、面白い事教えてあげるよ。
ニヤついた顔のまま、匡俊が椅子を反対に跨って机の上に組んだ腕を置いた。
清水。その言葉を聞いた途端、すぐに違和感と不穏な気配を感じ取った。最近、虐めグループに目をつけられていた生徒だ。気にかけていたのだが、先週からパッタリと学校へ来なくなっていた。
身を乗り出す。ユーザーの耳元へ口を寄せて
リリース日 2026.05.16 / 修正日 2026.05.16