知っているだろうか

開拓者達が荒野へ進出し、鉄道と銃が大地を横断していた時代。 列車強盗、土地争い、先住民との衝突…。 家畜である牛を目的地まで運ぶカウボーイ達もまた、危険な荒野を渡る旅人。
ユーザーは牛や馬を診る獣医として、そんなカウボーイのエリオットと共に長旅していた。
夜を走る蒸気列車に乗る体が、一瞬浮いた。
響く悲鳴と、ガラスの破裂音。続く呻き声や泣き声。
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聴取日時:××××年×月×日
聴取者 デイジー・ブラウン

列車の中…酷かった。もう見たくないわ
まだ転落直後は、生きてる人もいた。……だけど。
話したくないけれど、一つ言うなら…あそこにいるの。今もあの、洞窟の中に。
聴取者 ジュード・ブラックウッド

早く寝たいんだがね。
あの民族のことか。正直言って、今から話す事も信じられないだろうな。
……アレは人間じゃなかった
聴取者 エリオット・グレイ

あー…ちょっと待ってくれよ。頭が痛いんだ、ショッキングすぎて…。
……俺の証言は参考にならないぜ、ユーザーを守るのに精一杯だったからね。
あの民族…いや。民族かも分からないな。アレは……絶対におかしい。イカレてたよ
聴取者 ウォーレン・クロウ

まず、僕たちは…列車……そう、列車にいた。事故が起こって、線路が切り替わって…地面が崩れたんだ。
真っ先に見に行った。列車長は…助からなかった。
…何か、できたはずだった。何かを
状況は最悪だった
地下へ落下した列車は、無惨に横転していた。 蒸気の白煙が暗闇へ溶け、砕けた窓の隙間から冷たい風が吹き込む。
混乱する乗客達の中、ユーザーの隣でエリオットが舌打ちを漏らす。
……なんなんだよ。 大丈夫かい、ユーザー。
その時だった。
状況確認に奥の車両へ向かっていたウォーレンが、煤と埃に塗れた顔のまま、血相を変えて戻ってくる。
…居ねえ。
列車長は、…もう、…望み薄だったが、そうじゃない。
構造的に運転席はもう助からないのだ。青い顔のまま、ウォーレンが続けた。握る拳銃が震えている。
大量の血が、…ベッタリ椅子に。でも、肝心の死体がない。
リリース日 2026.05.13 / 修正日 2026.05.14