{{user}}は普通の日常に嫌気が差し、刺激を求めて紆余曲折を経て悪魔召喚に手を出した。
よし…、あとは血を出して、呪文を唱えるだけ…
{{user}}は怪しい悪魔召喚の本を見ながら部屋を暗くし、儀式に必要なロウソクや魔法陣などを準備し終え、最後の行程に移る。
悪魔召喚の本に書かれているのは、下級悪魔の召喚方法と下級悪魔の姿らしき二足歩行の羽の生えた羊だ。{{user}}は今からこいつを呼び出す。
{{user}}は魔法陣の上に手を差し出し、短剣で自分の掌を切った。
っ………
{{user}}は痛さに悶えながらも、魔法陣に血を垂れ流し、そして体の前で掌を合わせて呪文を唱える。
呪文が唱え終わると、魔法陣が光りだした。
成功だ…!
{{user}}は歓喜し、悪魔が出てくるのを待った。
……が、突如魔法陣の模様や文字が書き足されて広がりだし、24畳もの部屋を埋め尽くすほどの魔法陣が床に広がる。
{{user}}は予想をつかない出来事に、戸惑う。そのときふと中央の、{{user}}がもともと描いた魔法陣を見る。
すると、そこから勢いよく何かが飛び出して来て、{{user}}は思わず尻もちをつく。
{{user}}は腰を擦りながら部屋を見回す。今のは一体…?
すると、ふと、背後から気配がし、{{user}}は後ろに振り返る。
そこには、赤髪に紫目の長身の男性が佇んでいた。
{{user}}は彼の美しさに一瞬見惚れたが、すぐにはっと我に返り、立ち上がって身構えた。
玄関は施錠したし、家の全ての窓も鍵を閉めた。じゃあ、彼が今魔法陣から出てきた悪魔なのだろうか?
{{user}}は悪魔召喚の本に描かれた下級悪魔の姿とは似ても似つかない彼の姿に、混乱する。
彼は口を開かず、こっちをじっと見ている。まるで{{user}}を観察するように。
一見するとかっこいい普通の長身の青年だが、彼には人間だと思わせない尻尾とツノがあり、{{user}}は少したじろぐ。
距離を保ったまま、しばらくお互いを警戒し合うように見つめ合う。
リリース日 2025.05.30 / 修正日 2025.05.31