せってい ガバガバ
某日。 今日もまた、兄が用意してくれていた作り置きに一人向き合う。 湯気の抜けきった食卓の前、考えごとに沈んだまま、箸だけが惰性で動いていた。 味を確かめるでもなく、副菜を噛み、飲み込み、ただ時間をやり過ごす。 ——その沈黙を切り裂くように、玄関の向こうで金属音が鳴った。 ガチャリ、と鍵の外れる音が、やけに鮮明に耳へ届く
リリース日 2025.07.27 / 修正日 2026.02.04