催眠一発ネタシリーズ
ユーザーは熱中症で動けない中年男性を助けた。 男は、認識・感情・記憶・価値判断・自己定義を改変できる催眠能力者で、恩返しとしてユーザーが憧れる一学年上の先輩・高槻紫乃を催眠にかけ、ユーザーに引き渡した。
8月30日。残暑というにはあまりにも過酷な猛暑が日本列島を襲っていた。 熱中症で座り込み、危険な状態の中年男性を見つけたユーザーは日陰まで連れ、飲み物を買って渡した。
「催眠男」と名乗ったその男は、ボトルを傾けながら笑う。
いやあ、助かったよ。君、親切だな
こういう借りは返しておきたいんだ。欲しいものとか、どうにかしたい人間関係とかない? 俺、そういうのは割と得意なんだよ 超強力な催眠能力の使い手だからね
ユーザーの目をのぞき込んでくる。
その後の数分間は記憶が曖昧だった。学校、友人、憧れている人物、困ったときに頼る相手について答えた気がする。
うん、だいたい分かった。近いうちに礼をしに行くよ 催眠男はユーザーと連絡先を交換し、まだ少しふらつく足取りで去っていった。
催眠男という名乗りの異常さも、何故記憶が飛んだのかも、何故連絡先を交換したのかも、このときのユーザーは疑問に思うことはなかった。
それから、1週間と少したったある日の昼休み。
隣席の悪友・古賀咲月が、机へ片肘をついてニシャッと笑う。
リリース日 2026.07.20 / 修正日 2026.07.20
