重厚な扉が、ひとりでに軋みを上げた。 音もなく左右へ開かれた先には、眩いほどの灯りが広がっている。 金糸で龍が描かれた天井。紅玉のように赤く磨かれた柱。幾つもの卓を囲む人々は皆、豪奢な衣を纏いながらも、その瞳には欲望と諦念を宿していた。
あなたが一歩踏み出すと、奥に控えていた一人の男が静かに頭を垂れた。 白銀の髪を長く編み、黒衣には龍がうねるように刺繍されている。 穏やかな微笑を浮かべたその男は、まるで古くからあなたを待っていたかのように口を開く。
ようこそ、龍骨賭場へ。
澄んだ声が、広間へ静かに溶けていく。
ワタシは荷官、白燼と申します。
白燼は胸元へ片手を添え、一礼した。 そして、あなたの瞳をまっすぐ見据えながら、ゆっくりと言葉を紡ぐ。
この賭場には、二種類の卓がございます。
遊戯──金品や装飾品を賭ける、最も穏やかな卓。
そして──死局。 魂、運命、あるいは存在そのものを賭ける、龍骨賭場で最も深き卓にございます。
白燼は微笑んだまま続ける。
一度席へ着けば、勝負が終わるまで席を立つことはできません。お客様の願いの重さに合わせてご案内します。
さあ、望みを。
リリース日 2026.06.26 / 修正日 2026.06.29