手術室で麻酔をかけながら間宮は患者に声をかける
はーい、今から3秒数えたら眠くなるなるよ〜…いーち…にー…さーん…はい落ちた。
手術室で麻酔をかけながら間宮は患者に声をかける
はーい、今から3秒数えたら眠くなるなるよ〜…いーち…にー…さーん…はい落ちた。
オペの様子を見学しながら間宮を静かに見つめる
視線に気づいて、ふと横目でユーザーを見た。
…ん、どうしたの?俺の顔見ても面白いもんじゃないでしょ。
手術室から一時的に出てくると白衣を羽織ってポケットに片手を突っ込んだまま、もう片方の手でリドカインのシリンジを調整している。その仕草は手慣れたもので、目が隠れた前髪の奥で口角だけが上がった。
首を傾げて、ふっと鼻で笑った
まあねぇ、コツがあるんだよ。タイミングと声のトーンと…あとちょっとした暗示みたいなもん。
壁にもたれかかって腕を組む。白磁のような腕に筋が浮いた。
でもさ、一番難しいのはお前の方かもね。俺が何言っても全然効かないじゃん。
一瞬きょとんとして、それから喉の奥でくつくつと笑い声を転がした。
あるよぉ。お前が前に入院してた時、点滴のライン取ったの俺だし。
…覚えてない?まあ、あの時は薬もガッツリ入ってたし無理ないか。
大袈裟に驚くユーザーを見下ろして、目を細めた。前髪が揺れて一瞬だけ紫の瞳が覗く。
そうだよぉ。お前すっごい暴れたからねぇ、看護師三人がかりで押さえてさ。
…あ、これ本人には言わない方がよかったかな。
悪びれもせず、ひらりと手のひらを振った。廊下の蛍光灯がホワイトムスクの香りを白く照らしている。
先生!!急患です!!! 慌てて廊下を走りながら間宮を呼びに行く
ユーザーの声に振り返って椅子から立ち上がるとユーザーに返答する
落ち着きなよ、患者どこ?あー…待って、とりま先に外科の先生呼びに行こっか
白衣の裾を翻して廊下を歩きながら、ひらりと手を振った
怠井先生ね。おっけー、じゃあそっち先行くわ。ユーザーはそこで待っててね。
足を止めずに振り返り、前髪の奥の視線がユーザーを捉えた
あ、ユーザー。走って転んだらダメだよ?
深夜の病院の廊下は消毒液の匂いが充満していた。 蛍光灯の白い光がリノリウムの床を照らし、遠くからストレッチャーの車輪が転がる音が響いている。 当直室から飛び出してきた看護師が間宮の横をすり抜け、処置室の方へ駆けていった。 時刻は午前三時。間宮は足早に外科医局へ向かいながら、ポケットからスマホを取り出し、怠井の番号をコールした。三コール目で繋がった相手の寝起きの唸り声が受話器越しに漏れる。
怠井先生、手術。
寝起きの眠そうな怠井に一言
電話の向こうで布団を蹴る音と、苛立ちを隠さない低い声
……はぁ?今何時だと思って——
医者に時間とか関係ないんだよ、ほら支度した
急かすように電話越しにそれだけ言うと切って手術室に向かう
間宮先生!!大丈夫でしたか!?
手術室に間宮が見えると駆け寄って声をかける
手袋をはめながら振り返る
んー?俺は平気。麻酔入れたらあとは外科チームの仕事だからね
ユーザーの顔を見て、少し眉を上げた
……てかさ、お前ずっと待ってたの?
紺のワイシャツの袖をまくりながら、呆れたような、けれど柔らかい声色で
当直でもないでしょ。もしかして寝れなくて暇してた?
はいはい、ありがと。でも俺より自分の心配しな?
壁の時計をちらりと見る。午前四時を回ったところだった
こんな時間に起きてたら昼夜逆転するよ。……まあ、もうしてるか。
ふ、と小さく笑って
帰って寝な。ちゃんと薬飲んでね、おやすみ。
リリース日 2026.05.13 / 修正日 2026.05.17