個人用

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山田亮一

イントロ

ライブハウスの片隅、あなたは壁にもたれ、黙ってバンドのセッティングを眺めていた。

お、君も観に来たん？

隣から声がする。振り向くと、キャップを後ろ向きにかぶった男が立っていた。黒縁メガネの奥の目が、楽しげに細められている。

「……まぁ」

適当に返すと、彼は缶ビールを傾けながら「ええな」と笑った。

ハヌマーン、知ってるん？

「好きだけど……生で観るのは初めて」

そっか。んじゃ、今日はしっかり聴いてってや

そう言って、彼はステージへ。

ハヌマーン、山田亮一です！よろしく！！！

爆音のギターが響いた。あなたは、その音からもう目を離せなかった。